民泊は大規模災害に非常に弱い

こんばんは。

JPRESERVEの宮本です。

やっと台風の事後処理も落ち着き始めました。しかし京都ではまだまだ山間部では停電、不自由な状況が続いている場所もございます。公共機関、電力会社、工務店さんなまだまだ大変な状況が続いているかと思います。額に汗をかき大変な思いをされている方がいるかぎり災害は終わっておりません。怪我の無いよう祈るばかりです。

標題にも書かせ頂きましたが、民泊が大規模災害にここまで弱いということを実感しました。当社においても甚大なダメージを負いました。

○管理施設14軒中、4件が屋根のトタンの吹き飛び、2件がTVのアンテナが隣家に刺さる。

○新幹線の中にゲストが閉じ込められ、翌朝4時まで事務所で従業員と待機。

○停電によって小さなお子様が体調を崩し、電気が生きている施設へ緊急避難。

幸い怪我人は出ませんでした。

・・・前日より当日チェックイン予定のゲストへ始発電車の京都入り、そして、電車が停まった場合は現地での宿泊地の確保の推奨。屋外の設置物を屋内に入れ、滞在中のゲストには待機を促す。そしていつでも車両で対応できるよう、車を事務所そばに待機、当日は何があるかわかりませんので、屈強なスタッフを厳選して配置(いきなりステーキを午前10時にイオンモールで500g接種させ、その後の激戦に備えさせました)。しかし、自然災害には勝てないですね。。。起こるべくして起こるものでした。

民泊が大規模災害に極端に弱いとつくづく感じました

施設が個別に離れており、緊急時の現状把握に非常に時間を要する。たとえわずか10mほどの距離でも離れていれば、ホテルなどのように館内放送や、滞在者の安全を一元管理することはできません。私は防火・防災管理責任者の資格(名ばかりですが)を持っており、有事の際にいかにパニックを起こさず指示命令をするかが最も人名を救うことに繋がることは耳にタコができるほど聞いていますが、物理的に距離も離れておりそもそも困難でした。何より、肝となる従業員が屋外に出て大変危険な状況になってしまうというリスクが生じます。(これは、相当な危険です)また、空き家を活用する上での救世主として注目された民泊ですが、要は空き家ですから、もちろん通常の一戸建てや住居よりもはるかに脆いわけです。
何より、一軒毎にトラブルや災害が発生する訳ですから、解決するのにリードタイムが非常にかかる。ホテルだとこんなことは無いですね。。。

家屋自体の安全、滞在者の健康状況、近隣住民様へのフォロー、滞在環境の補償、、、、それらに対処をする為、まさに消防活動、救急活動のように台風中は外に出っ放し、目のまえに屋根のトタンが勢いよく落ちてこようが、何しろ対応を解決に向かわさなければならないです。(トタンが目のまえにふってきたのには本当にひやりとしました。足で踏みつけて自分へのダメージをなんとか防ぎました。)

ただ、これは大変良い経験をしたと言え、今後、災害時における初動や緊急体制について確固たる体制を作っていくきっかけを与えてくれました。まずはこのような災害が見込まれた時には、出迎えられる体制が準備できないかぎり、いかなる理由があろと営業停止をしてしまうのが最もリスクが無い状況だと今は思っています。ホテルなどであれば、災害時の避難所であったり、何しろ、施設の中にいればある程度の安全は確保されます。しかし、民泊ではそうはいかないですね。迷惑行為もそうですし、これから増える自然災害にも民泊は対応していかなければならないです。

 

◆ところで、京都市の掲げる循環型社会の実現=ゴミ問題
京都市長の門川さんも対外的に公けに発信しはじめています。パリ(ゴミめっちゃおおいですし、町のいたるところに粗大ごみが多いです。京都市民新聞にも記載されていましたが、パリと京都は似ている。まさに。表の観光資源の点、裏側のゴミ問題もそっくりです。)条約の調印を来年に控え、廃プラ問題は大きな社会問題になると思います。まずは、ゴミの適正分別と減量からということで、当社は7種分別をスタートさせます。これまで2か月かけて収集業者さん、清掃部門、お客様対応スタッフと協議に協議を重ね、お客様への分別マニュアルと対面説明の手法を完成しました。

当社のスタッフでこの7種分別にチャレンジしましたが、正直な感想として、ゴミはものすごく減りました。恐らく重さは減っていないと思うのですが、容積が格段に減っています。弁当やカップラーメンの汚れた状態の廃プラを綺麗に洗って重ねて保管・廃棄することで省スペース。

そして何より、ゴミに対して、不衛生さを感じなくなったということです。苦しかったですが、頑張って皆で対応をしていきたいと思います。

いずれ、この手法は当社だけでは無く、多くの民泊運営会社さんに無償共有し、業界全体の取組みに少しでも貢献できればと思っています。

上記は、海外のお客様に教えるため、皆でやってみて、本当にできるんだろうかというトレーニングの様子です。それと驚いたことですが、中国から旅行に来る人のほとんどが、日本でのゴミの厳しい分別ルールについて、あらかじめ教育を受けてから入国しているのはご存知でしょうか?

それが、日本に来て見る光景は、良くて3種類程度か、2種類程度の分別。。。そして、「分けなくてもいいから、せめてゴミ箱に入れて下さいというような状況」。全然中国と変わらない(笑)という意見です。唯一違うのは、周辺の人達が毎朝掃除をお互いの境界を越えてやりあう風景、助け合う風景。

全然、日本のゴミのリテラシーなんて、中国と同じ、レベルの低いもんだと、中国の方は思っているようです。

(そもそも、アメリカのかたには分別そのものの概念が通じませんが)

京都市も本気です。

民泊業者の皆さん、そろそろ、法律攻略で施設運営をしたり許可取得済みの施設をご提案!という観点よりも、未来の運営の有り方をどうしていくとか、社会の貢献とか、民泊自体の業態を考えなおして京都市の一部として定着させていかないと長く無いですよこの業態。。。そんなことを考えて行く時期なんではないかな・・・と思います。

PS

(昔、少し関わったナノセルロースも表に出て行くようですね!KRPの事業成果もいよいよですね!車のシャシーかボディー整形になることを本気で楽しみにしています。京都発の素材もん。これは世界を変えてもらいたいですね★)

 

それではまた。